隣家から物をもらうものもらい治し
どんな伝承か
瞼にできる腫れ物をこの地域ではものもらいと呼び、隣の家から何か物をもらってくれば治る、あるいは障子の破れ穴から物をもらうと治るといわれた。節分の豆を神棚に取っておき、腫れ物ができたら年の数だけ出して三粒を食べ、残りを井戸に入れて芽が出ないよう願うやり方もあった。畳に強くこすって熱くした黄楊の櫛を当てる、井戸に篩を半分だけのぞかせて治れば全部見せると約束する、といったまじないも伝わる。流行り目には、敷居にしゃもじを逆さに吊るしたり、「やんめ大安売」と書いた紙切れを道にまいて人に踏ませたりしたという。
原典より
目瞼にできる腫物をこの地域ではものもらいといわれているが、これができた時は隣の家から何か物を貰ってくれば治るとか、又は障子の切れた穴から物を貰うと治るともいわれている。—— 佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
佐倉市史 民俗編――伝説・怪異(佐倉市(編)・佐倉市史)
『佐倉市史 民俗編――伝説・怪異』は、千葉県佐倉市の市史の民俗編のうち、第七章「民俗知識」と第八章「口承文芸」の伝説の節である。市内で採録した吉凶の予兆やまじない、民間薬、天気の言い伝えと、狐や狸の化かし、デーダラボーの足跡、岩富の首なし塚、天狗、狐火、印旛沼のカワボタルなどの伝説を収める。伝説は文化財保護委員会の分類に倣って自然伝説・歴史的伝説・信仰伝説に分け、終わりに村々の禁忌を置く。