ものもらい・こうで・はしかのまじない
どんな伝承か
行徳に伝わる病気のまじない。ものもらいができたときは、井戸の中へみそこしを半分だけ見せ、治してくれたら全部見せると約束すると必ず治る。こうでが起こったときは、痛む人が外に立ち、家の中から窓越しににぎり飯を受け取って外で食べる。唱え言のあとに「おれがひく」と言って痛い方の手を引っぱってもらうと治り、大工の墨つぼで痛むこうでをゆわえてもらっても治るという。子供がはしかにかかったと思ったら、朝炊いた飯をおはちに移し、空になった釜を子供にかぶせると軽く済むとされる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・1981年(昭和56年))
『市川の伝承民話 第2集』は、市川民話の会が昭和五十六年に発行した民話資料集である。千葉県市川市の曽谷・宮久保・下貝塚と行徳の古老から聞き取った、狐や狢に化かされた話、火の玉、伝説、昔話、唄、暮らしの禁忌や苦労話を、方言を残した語り口のまま記録している。世間話・伝説・昔話・唄・生活譚の五部を地区別に並べて各話の末に話者と記録者を記し、巻末に語り手の紹介、話者と採訪者の名簿、採訪記、あとがきを付す。