火の玉狐
どんな伝承か
昔、ドジョウを捕るのに筌を使った。夕方、田んぼの水の流れる所へ仕掛けておき、朝は四時に起きて取りに行くのである。その道は高い所を通る山道で、向こうから一抱えもある大きな火の玉が、玉転がしの玉のようにゴロゴロと転がって来ることがあった。よけようとすると、すっかり消えてしまう。筌の中のドジョウを食おうとした狐が、子供を近寄らせまいとして驚かしたのだろうという。ほかに月が二つ上がるのや、狐の行列もよく見たと語られる。
原典より
私ら子供に言うと、笑われちゃうけど、よく火の玉転がって来たなんてね。—— 市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和56年頃刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
市川の伝承民話 第2集(市川民話の会・市川の伝承民話・昭和56年頃刊)
市川民話の会編『市川の伝承民話 第2集』を全200話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。