渡し舟をつないだ舟つなぎ石
どんな伝承か
苅屋原の七不思議の一つ。千曲川の東の坂城と西の力石との行き来は渡し舟に頼っていた。舟が苅屋原に着くとこの石につなぎ、力石へ渡る人はこの石のところから乗り込んだ。川べりで釣りや網打ちをする人も舟をこの石につないでおき、大水が出たときもここにしっかり結んでおけば心配がなかったという。この舟つなぎ石は、信越本線を敷く工事のときに壊されてしまい、いまは跡形もない。
原典より
渡し舟が苅屋原にくると、この石につないで置き、力石に行くときは、この石のところから舟に乗った。—— 坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌)
『坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説』は、長野県坂城町の町誌上巻(自然編・民俗編)から、民俗編の数章を抜き出したものである。祟る所や神罰、ヒトダマ・狐火などの怪異、魔除け、植物の禁忌といった俗信を地区ごとの事例として番号を付けて並べ、続いて甘利さま、天田長者とほうず池、苅屋原の七不思議、貉和尚、夜泣き石など三十余りの伝説を収める。伝説の章は調査員の調査をもとに、以前の調査記録も二、三篇併せて載せる。