屋敷に植えるのを忌む植物
どんな伝承か
屋敷に植えるのを忌む植物とその理由が伝えられている。ボケ(ヂナシ)は土地を失い家が火事になる、サルスベリは火を呼び入試に落ちる、サンショウは蛇が寄ってくる、フジやブドウは成り下がるので家運が傾く、ツバキは首が落ちるので縁起が悪い、ナシは無しに通じる、ナンテンは跡継ぎが絶える、クルミは人の血や屋敷の油を吸う、ザクロは家に災難が絶えない、ホオズキは病人が絶えないなどという。寺や墓地にある木を嫌うのは死を連想するためと考えられている。こうした忌みも、近ごろはほとんど守られなくなった。
原典より
クルミ 人の血を吸うから、家屋敷の油を吸うから。—— 坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説(坂城町(編)・坂城町誌)
『坂城町誌 上巻(民俗編)――伝説』は、長野県坂城町の町誌上巻(自然編・民俗編)から、民俗編の数章を抜き出したものである。祟る所や神罰、ヒトダマ・狐火などの怪異、魔除け、植物の禁忌といった俗信を地区ごとの事例として番号を付けて並べ、続いて甘利さま、天田長者とほうず池、苅屋原の七不思議、貉和尚、夜泣き石など三十余りの伝説を収める。伝説の章は調査員の調査をもとに、以前の調査記録も二、三篇併せて載せる。