天王様に供えるキュウリの禁
どんな伝承か
天王様の祭日は旧六月十五日で、前日の十四日に祭りをする場合も多く、踊りをするところもあった。天王様というと神供は必ずキュウリである。南沢では天王様にキュウリを二本上げ、一本を下げてきた。また更目木では、この日までキュウリを食べることができなかったという。天王の祭りには青年会が手製の花火を揚げるところもあり、寺から祈禱札をもらってきて屋敷の境に立てたり、各家で水田に立てたりする土地もあった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。