久来石へ参り笹を持ち帰る馬の祈願
どんな伝承か
昭和三十年代以降、農業機械の普及により馬を飼うことはなくなったが、以前はどこの農家にも馬がいて、その守護神として馬頭観音が信仰された。村の外の馬頭観音へのお参りも盛んで、小野町の東堂山のほかには鏡石町久来石の馬頭観音にも参った。飯豊では正月七日に参り、そのときは餅を供え、笹と交換してきて馬に食わせたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。