甲子温泉の滝壺での毒もみ
どんな伝承か
天栄村では村内の山や湧き水で雨乞いをするほか、村の外まで出かけて雨を乞うこともあった。南沢では、白河の甲子温泉に滝があり、そこで蓑を着て滝壺で毒もみをしたという。飯豊では、その滝壺の中に褌を投げ入れると雨が降ったと伝える。村内では丹波山や裏山に蓑笠をつけて登り、酒を飲み太鼓をぶって雨を呼ばわる作法があり、村外の滝へ出向く例はそれに続けて記されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術(天栄村(編)・天栄村史)
『天栄村史 第4巻(民俗編)――憑依と怪異・呪術』は、岩瀬郡天栄村が編んだ村史のうち民俗を扱う巻である。第八章「信仰伝承」では、旧村ごとの鎮守と鎮守以外の神々、寺院・仏堂・修験、家や生業の神々、道切りなどの呪術と禁忌、口寄せをするワカドノ、キツネツキ、オシンメイサマ、小豆洗いなどの妖怪、講を扱う。『白河風土記』や明治十一年の神社明細帳の記載と土地での聞き書きを照らし、近世から近代への移り変わりを記す。