官庁街の一角で祀られる将門の首塚
どんな伝承か
平将門の首は、千代田区大手町の官庁街の一角に首塚として祀られている。昭和五十九年になってもなお慰霊祭が営まれ、毎年九月には塚の近くに社を構える大企業の重役たちが集まって供養する。祀るのを怠れば祟りが現れると信じられているからである。将門は藤原秀郷に捕らえられて斬られたが、獄門にかけられた首は三月のあいだ色も変わらず目も閉じず、切られた体はどこにあるかと叫んだと伝わる。頭蓋に霊力が宿るという信仰が、この塚の背後にある。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪の民俗学――日本の見えない空間(宮田登・宮田登・民俗学・1985年(昭和60年))
『妖怪の民俗学――日本の見えない空間』は、宮田登が一九八五年(昭和六十年)に著した、妖怪の現れる場所を論じた民俗学の書である。柳田国男と井上円了の妖怪論、幽霊と妖怪の違い、口裂け女と産女、皿屋敷、化物屋敷と下女、辻・橋・境の怪異、怪光と怪音、七不思議、通り悪魔と髪切りを、古文献や新聞記事、各地の伝承から読み解く。四章から成り、都市の空間に妖怪が現れる仕組みを軸に据える。