屋上から通りを見下ろす白い怪物像
どんな伝承か
有楽町駅の前に建つ日比谷パークビルの屋上から、白い怪物の像が通りを見下ろしている。顔は鳥、体は人で、背には翼があり、両手を顔の前でそろえて口を大きく開けている。昭和二十七年に鬼門の魔よけとして作られたもので、当時は日活国際会館の屋上だった。四十五年に持ち主が三菱地所へ移り、ビルの名も変わった。外周の改修のとき取り外しが検討されたが、縁起物だからと残された。作者の黒田嘉治によれば、この像は下界に向かって何かを叫んでいるのだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪の民俗学――日本の見えない空間(宮田登・宮田登・民俗学・1985年(昭和60年))
『妖怪の民俗学――日本の見えない空間』は、宮田登が一九八五年(昭和六十年)に著した、妖怪の現れる場所を論じた民俗学の書である。柳田国男と井上円了の妖怪論、幽霊と妖怪の違い、口裂け女と産女、皿屋敷、化物屋敷と下女、辻・橋・境の怪異、怪光と怪音、七不思議、通り悪魔と髪切りを、古文献や新聞記事、各地の伝承から読み解く。四章から成り、都市の空間に妖怪が現れる仕組みを軸に据える。