星川で寄り添い動く夫婦石
どんな伝承か
小野の藤木にある白山神社(西小野神社)の北方五十メートルほどの星川の水中に、二つの自然石があった。互いに五十メートルほど離れているが、大水が出ると川を上ったり下ったりして、離れたり寄ったりする。何度動いてもいつも夫婦のように一緒にいるので夫婦石と呼ばれた。一つは亀の甲のような形、一つは背のある石で、石と石の間からは必ず鰻が捕れたという。この石は、かつて貫前神社の一の鳥居が藤木の大鳥にあったころの鳥居の基石が流されたものだと伝えられる。
原典より
小野の藤木の白山神社(西小野神社)の北方約五十メートルくらいの距離の星川の水中にあった二個の自然石は、双方五〇メートル程の間隔があるが大水が出ると或る時は川を上り、時には下ったりし、その度に離れたり寄ったりする。—— 富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史)
『富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話』は、富岡市が編んだ市史の民俗編のうち、民俗知識の章の末尾と口頭伝承の章を収めたものである。口頭伝承の章は、昭和四十年代以降の中学校郷土部の採話や額部地区の民俗調査、市史編さんの調査で聞き取った昔話・伝説・世間話と、富岡・甘楽方言の解説から成る。伝説は自然的・社会的・信仰的の三つに分け、羊太夫や小野小町、貫前神社にまつわる話と多くの地名起源を載せる。