トップ > 群馬県の伝承 > 富岡市

鐘を鋳た丹生の鋳物師と大手姓

所在地群馬県富岡市下丹生下鍛冶屋
年代伝承
登場太田、鋳物師
出典富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話

どんな伝承か

下丹生の小字下鍛冶屋には、太田という鋳物師の家が古くから代々住んでいた。あるとき京か大阪で大きな鐘を鋳るため国中の名工が集められたが、誰も鐘を鋳上げられなかった。丹生の鋳物師は松の大木をくり抜いて型を作り、そこへ溶けた鉄を流し込んで見事に鐘を完成させた。ねたんだ他の鋳物師たちに命を狙われ、夜のうちに逃げ出したところ、工事の頭が後ろから名を名乗れと叫んだ。鋳物師が両手を高く挙げて振ったのを頭は「大手だ」と受け取り、以来太田は大手と呼ばれるようになった。この付近に大手姓が多いのはそのためで、鍛冶師が住んだことから下鍛冶屋の地名が生まれたという。

原典より

下丹生字下鍛冶屋あたりに、太田という鍛冶師(鋳物師)が古くから代々住んでいた。—— 富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話(富岡市(編)・富岡市史)

『富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話』は、富岡市が編んだ市史の民俗編のうち、民俗知識の章の末尾と口頭伝承の章を収めたものである。口頭伝承の章は、昭和四十年代以降の中学校郷土部の採話や額部地区の民俗調査、市史編さんの調査で聞き取った昔話・伝説・世間話と、富岡・甘楽方言の解説から成る。伝説は自然的・社会的・信仰的の三つに分け、羊太夫や小野小町、貫前神社にまつわる話と多くの地名起源を載せる。

種別から探す

伝説姓の由来鋳物師

富岡市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『富岡市史 民俗編――昔話・伝説・世間話』の伝承