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帆を解いた浜に漂う空船

所在地福島県双葉郡富岡町大字仏浜
年代伝承
登場長作、慶仁、里人、空船を見つけた者、漂着した僧
出典富岡町史 第3巻(考古・民俗編)――昔話と伝説

どんな伝承か

仏浜はもと帆解浜といい、奈良時代のおよそ千二百年前、北へ向かう朝廷の役人が海路はるばるこの浜に上陸し、帆を解いて奥の陸地へ進んだ地点だという。またある時化の日、当時富浜といったこの浜に、どこの国のものとも知れない空船が漂着した。中ノ島の長作という者が浜へ引き揚げると船底から人の声がする。怪しんで探すと、仏像を奉じた僧が一人いた。飛騨国の慶仁といい、訳あって流人となり流れ着いたのだという。長作は僧を菩提所の富知山浄性寺に伴って住まわせ、薬師仏は中ノ島の瑠璃殿に安置した。これより富浜を仏浜というと伝える。

原典より

仏浜は、「帆解浜」といい、奈良時代およそ一二〇〇年前、北に向かう朝廷の役人が海路はるかここまで来て、この浜に上陸し、「帆を解いて」奥の陸地へと進んだ地点だったという。—— 富岡町史 第3巻(考古・民俗編)――昔話と伝説(富岡町(編)・富岡町史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

富岡町史 第3巻(考古・民俗編)――昔話と伝説(富岡町(編)・富岡町史)

『富岡町史 第3巻(考古・民俗編)――昔話と伝説』は、福島県富岡町の町史のうち考古・民俗を扱う巻で、ここにはその第九章「昔話と伝説」が収められている。昔話の節は昭和五十八年五月の福島県教育委員会による文化財基礎調査のまとめに町の既刊の話集から数編を加えたもので、麓山の白蛇や、大原の大吉・金平六など名のある狐の話が目立つ。伝説の節には朝賀城哀話、仏浜、戊辰戦争、鉱山、北風薬師などを収め、各話に伝承者の地区と名を添える。

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