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滑走路の下に消えた語り手の生家

所在地千葉県成田市(成田空港)
登場ウメ、生家を空港用地に失った語り手
出典成田市史 民俗編――昔話・伝説

どんな伝承か

成田市の昔話の採録で四度訪ねた語り手ウメは話柄が豊富で、蛇入や狸女房、古屋の漏、喰わず女房、団子、桃太郎など多くの昔話・笑話を語った。その語らいのなかで、自分の生家は成田空港の滑走路の下にあったと漏らしたことがあり、そのときのなんともいえない淋しそうな表情が採録者の記憶に残ったという。採録者はそのつぶやきに、ここが成田なのだと改めて思い知らされたと記している。怪異譚ではなく、空港建設で失われた土地と暮らしをめぐる語り手の一言を書きとめた挿話である。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

成田市史 民俗編――昔話・伝説(成田市(編)・成田市史)

『成田市史 民俗編――昔話・伝説』は、成田市が編んだ市史の民俗編のうち、口承文芸の節を収めたものである。昭和五十二年から五十四年にかけての聞き書きをもとに、話者の一覧表を掲げ、喰わず女房や猫の踊などの昔話二十六話、多古の殿様などの笑話二十二話、七不思議・巨人・塚・坂・主の話など成田の伝説十二項を載せる。昔話と笑話の題には『日本昔話集成』の型番号を付し、語り始めの句や語りの場の解説を添え、末尾に世間話の節の冒頭を収める。

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