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生魚を掛けるサンヤと宇陀の初戎

所在地奈良県宇陀郡
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗

どんな伝承か

大和の宇陀郡地方では、農家も商家も十一月二十三日をサンヤと呼び、生魚を二尾藁で向かい合わせに縛ってエビス・大黒の神前にかけ、小豆飯を炊いて生魚の焼き物で夕食をとる。また正月の六日から十日のうちのいずれかの一日を初戎・初市といい、戎社のある土地に老若男女が集まって賽銭を納め、生きた鮒を買って祠の前の竹の枝にかけ、幸いを祈る。帰りには初買いとして、米俵やエビス・大黒の像、小判、打出の小槌をかたどった紅や黄色の縁起物を竹の枝に結んだものを買い、家のエビス・大黒を祭るという。

原典より

大和の宇陀郡地方では農家・商家とも霜月二三日をサンヤと称してエビス神に生魚を二尾藁で向いあわせにしばり、エビス・大黒の神前にかけ、小豆飯をたき、生魚の焼き物で夕食を食う。—— 日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)

『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。

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