毎月十六日に祭る山の神
どんな伝承か
熊本県八代郡樅木村では、山の神の祭日が毎月十六日であるが、なかでも正月・五月・九月の十六日というのが古式らしい。氏神の祭りではない山の神の祭りは、村の氏神とも違って特別な信仰をもつものである。地域的な信仰団体にもそれぞれ個性があるように、山の神にもまた個性がある。こうした祭りは講と呼ばれ、当番が月ごとに講を開いて神祭りをする、信仰の形式としては進んだものである。
原典より
熊本県八代郡樅木村(現・泉村)では山の神の祭日が毎月一六日であるが、やはり正、五、九月の一六日というのが古式らしい(『民間伝承』一二ノ八・九号、P33)。—— 日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・堀一郎ほか)
『日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗』は、原田敏明・池上廣正・堀一郎ら十二人の執筆者による論文集である。民間に伝わる神と霊の観念、家や村の氏神、職業の神、祭りの日取りと組織、憑きものや妖怪を題材に、各地の調査報告や古記録に見える事例を引いて論じる。原田の総説に始まる十七編からなり、後半では修験道・庚申信仰・キリシタン・新興宗教と民間信仰とのかかわりを扱う。