トップ > 奈良県の伝承 > 大和郡山市

老狐が化けた大木

所在地奈良県大和郡山市
年代平安期
登場中大夫
出典動物妖怪譚

どんな伝承か

『今昔物語』によると、春日の宮司の甥にあたる中大夫が、奈良の京の南、三橋という所に住んでいた。馬がいなくなったので、従者を一人連れて探しに出て、東の山の方へ二、三十町ほど分け入るうちに夜になった。おぼろ月夜の中、ふだんは小さな木しかない所に、高さ二十丈ほどもある大木が立っている。迷わし神のしわざと思った二人が矢を射かけると、木はたちまち消えた。夜が明けてから行ってみると、毛の抜けた老いた狐が木の枝を一本くわえ、腹に矢を二本受けて死んでいたという。

原典より

迷ふやうにして家に踊って、翌日見に行くと、毛もない老狐が の枝を一つくはへて、腹に箭を射たてられたまま死んでゐた。—— 動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年)) より引用
地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

動物妖怪譚(日野巌・日野巌・動物妖怪譚・1926年(大正15年))

『動物妖怪譚』は、日野巌が大正六年に筆を起こし、大正十一年の跋と大正十五年の再記を添えて著した伝説の動物の研究書である。鬼・天狗・河童・人魚・雪女・龍・雷獣・狐・狸・獏・鯰・猫など二十六の項目を立て、記紀や万葉集から近世の随筆までの記事を原文の引用ごと示して起源と変遷をたどり、動物学の知識で正体を考える。總論で起原・歴史的変遷・分類などを論じ、結論では迷信から科学へ近づくことを説いて閉じる。

種別から探す

狐今昔物語化け大木

大和郡山市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『動物妖怪譚』の伝承