古川に帰りたがった安田の稲荷
どんな伝承か
安田の古川稲荷は村内十三軒で稲荷講を組み、毎年四月と九月の十六日にまつりをして敬ってきた。ある年、神社へ合祀しようという相談がまとまり、この社も十二社に祀られることになった。ところがその晩から、庭山家の主人の夢に毎夜稲荷が現れ、十二社に合祀されたが他の神社に宿を借りるのは嫌だ、肥やし臭くてもよいから元の古川の地へ帰りたいと訴えた。主人は十三軒と相談し、古川の昔の祠へ稲荷の神を再び移したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信(柏崎市(編)・柏崎市史)
『柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信』は、柏崎市史の資料集として編まれた民俗篇のうち、第四章「文化伝承」の信仰にかかわる部分を収める。柏崎市域のムラの神社とまつり、雨乞い・虫送りなどの祈願、家の神と屋敷神、民間小祠と路傍の石仏、寺と行事、修験、庚申講や米山講などの講を、聞き書きと「白川風土記」「神社明細帳」などの記録から記す。第六節「俗信」では予兆・占い・禁忌を分類して列挙し、昭和五十八年の熱田神社の年占の結果も載せる。