吉尾七面様の蛇婚伝説
どんな伝承か
柏崎市吉尾の法興寺の裏に、祓川を背にして嘉永五年七月七日に造立された七面さんがある。この七面さんには蛇と人との交流婚姻の伝説がある。吉尾の寺の僧が美男で法話が上手であった。大蛇はこれにひかれて娘に姿をかえ、寺を訪れるようになった。毎日のように法話を聞いているうちに自分の邪心に気付き、ついに大蛇の姿をあらわし、日蓮宗を守ることを誓って姿を消したというのである。七面様はもともと龍神であり、弁財天と同じ姿であるともいわれる。背後の祓川の鉄砲水や山崩れを思えば、七難を払い七福を授ける七面様に川の平安を祈った吉尾の人々の心がうかがえるともいう。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信(柏崎市(編)・柏崎市史)
『柏崎市史資料集 民俗篇(柏崎の民俗)――信仰と俗信』は、柏崎市史の資料集として編まれた民俗篇のうち、第四章「文化伝承」の信仰にかかわる部分を収める。柏崎市域のムラの神社とまつり、雨乞い・虫送りなどの祈願、家の神と屋敷神、民間小祠と路傍の石仏、寺と行事、修験、庚申講や米山講などの講を、聞き書きと「白川風土記」「神社明細帳」などの記録から記す。第六節「俗信」では予兆・占い・禁忌を分類して列挙し、昭和五十八年の熱田神社の年占の結果も載せる。