三粒で腹のふくれる食糧を語った少年
どんな伝承か
水脈を言い当てるという噂が広まり、穴太の村人たちは競って七歳の少年を連れ出し、飴玉をなめさせては水の出る場所を探させた。こうして村は水飢饉の危機をまぬかれた。その後も少年は、村人を前にして大空の彼方を見上げながら、わけのわからないことを口にした。そのうち丸薬のようなものを三粒も飲めば誰でも腹がふくれる食糧が発明される、というのである。ダイエット食品も宇宙食もまだ影すらない時代のことだった。少年は断片的にこうした未来の光景を垣間見ては、人々を唖然とさせた。名を喜三郎といい、のちの出口王仁三郎その人である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相(武田崇元)
『出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相』は、武田崇元が著した、大本の出口王仁三郎の予言をめぐる解説書である。開祖出口ナオの神憑かりと王仁三郎の生涯をたどりつつ、日露戦争から太平洋戦争・敗戦に至る予言や、発禁とされた予言詩『瑞能神歌』、『霊界物語』の記述を取り上げる。予言と二度の大本弾圧を軸に歴史との符合を論じ、秘章で入蒙や出生をめぐる謎を扱い、巻末に年譜を付す。