祖父の博打と産土神の夢告
どんな伝承か
上田家はもと村で御苗と呼ばれる古い家柄の富裕な農家であったが、王仁三郎が生まれるころにはすっかり落ちぶれ、水呑み百姓になっていた。原因は祖父吉松の博打による大蕩尽であった。財産のすべてをすってしまった吉松には言い分があり、上田家は業が深い、先祖代々よい暮らしをしてきた分だけ罪が深いので、その罪障を取るには一度家も屋敷もなくならねばよい芽は吹かぬと、いつも産土の神が夢枕に立って仰せられる、一日でも博打をやめるとその晩に産土さまが現れ、なぜ神の申すことを聞かぬと立腹して責めるのだ、と語ったという。吉松はあらかたの財産を使い果たし、遺言だけを残して急死した。
原典より
こうして祖父吉松は、その言葉どおりあらかたの財産を使いはたし、あの不思議な遺言だけを残して、とつぜん、この世を去っていった。—— 出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相(武田崇元) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相(武田崇元)
『出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相』は、武田崇元が著した、大本の出口王仁三郎の予言をめぐる解説書である。開祖出口ナオの神憑かりと王仁三郎の生涯をたどりつつ、日露戦争から太平洋戦争・敗戦に至る予言や、発禁とされた予言詩『瑞能神歌』、『霊界物語』の記述を取り上げる。予言と二度の大本弾圧を軸に歴史との符合を論じ、秘章で入蒙や出生をめぐる謎を扱い、巻末に年譜を付す。