河内一家の殴り込みと神隠し
どんな伝承か
明治三十一年二月晦日の夜、王仁三郎が村の浄瑠璃の会で自慢の喉を聞かせていると、あたり一帯を縄張りにする河内一家というヤクザが数人で殴りこんできた。日ごろ対立していた侠客多田亀の娘と王仁三郎の仲が評判になり、彼を跡目と誤解してのことだった。王仁三郎は他の人たちを逃がすのに精一杯で袋叩きにあった。そこへ現れた奇妙な男がいきなり風呂敷のようなものをかぶせると、彼はそのまま気を失い、気がついたときは穴太村の西方にある高熊山の岩窟のなかに襦袢一枚で座っていた。村では突然いなくなったので大騒ぎになり、天狗にさらわれた、神隠しだということになったという。
原典より
王仁三郎はそのまま気をうしない、気がついたときは穴太村の西方にある高熊山の岩窟のなかに、じゅばん一枚の姿ですわっていた。—— 出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相(武田崇元) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相(武田崇元)
『出口王仁三郎の霊界からの警告――発禁「予言書」に示された破局と再生の大真相』は、武田崇元が著した、大本の出口王仁三郎の予言をめぐる解説書である。開祖出口ナオの神憑かりと王仁三郎の生涯をたどりつつ、日露戦争から太平洋戦争・敗戦に至る予言や、発禁とされた予言詩『瑞能神歌』、『霊界物語』の記述を取り上げる。予言と二度の大本弾圧を軸に歴史との符合を論じ、秘章で入蒙や出生をめぐる謎を扱い、巻末に年譜を付す。