十二支から外れた猫と鼠の恨み
どんな伝承か
天の神が世界中の動物に、正月十二日に神殿へ集まった順で十二支を決めると布令を出した。日を忘れた猫が鼠に尋ねると、鼠は一番になろうとして十三日だと偽り、さらに前夜から歩き出す牛の荷にもぐり込んで御殿へ運ばれ、着くなり躍り出て一番を名乗った。十三日に駆けつけた猫は門番から順位はすでに決したと告げられ、寝ぼけていないでよく顔を洗えと嘲られた。以来、猫は鼠を恨んで牙を研ぎ爪を磨ぎ、唾で顔を洗うようになったと語られる。
原典より
昔、むかし、天の神様から、世界中の動物共にお布令が出た。—— 猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史・自治体史(民俗)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史・自治体史(民俗))
福島県猪苗代町(会津)に伝わる口承を語り手付きで網羅する。昔話は猫と単・ほととぎす・かちかち山・猿蟹合戦などの動物昔話、五月節句の菖蒲とよもぎ・澄子と清子・朝鮮の桃太郎・話三両・亀ヶ城の女中の一つ目小僧・花咲爺さん・竹の子童子・猿むこ入り・笠地蔵・こぶ取り爺さん・姥捨て山・片目の爺さまなどの本格昔話を収める。