地蔵に笠を貸した爺婆と米俵
どんな伝承か
田の中に二体の石地蔵が立っていた。田の草取りの帰りに大雨となり、正直な爺婆は自分たちは家へ帰れるからと、濡れる地蔵に笠をかぶせて帰った。その夜、やっそうやっそうという掛け声を夢に聞き、さきほどの礼に米を置いていくと告げられ、朝には軒端に米が山と積まれていた。聞きつけた隣の金持ちの爺婆が、雨の日にぼろ笠を捨てて新しい笠をかぶせ、待ち構えていると同じ掛け声がして俵が届いたが、中は石ころばかりで何にもならなかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
猪苗代町史 第2集(民俗編)――昔話と伝説(猪苗代町(編)・猪苗代町史・自治体史(民俗))
福島県猪苗代町(会津)に伝わる口承を語り手付きで網羅する。昔話は猫と単・ほととぎす・かちかち山・猿蟹合戦などの動物昔話、五月節句の菖蒲とよもぎ・澄子と清子・朝鮮の桃太郎・話三両・亀ヶ城の女中の一つ目小僧・花咲爺さん・竹の子童子・猿むこ入り・笠地蔵・こぶ取り爺さん・姥捨て山・片目の爺さまなどの本格昔話を収める。