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竹の雷様と誤られた武甕槌尊

所在地栃木県真岡市中里長塚(大蛇塚)
年代太古(伝承)
登場武甕槌尊、古奈津知、里人、中里の首領
出典真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話

どんな伝承か

鬼怒川の中州を開いた中里の里では、古くからすむ大蛇が田畑を荒らし、家畜をかすめ人を殺めていた。首領の古奈津知が里人と退治に立とうとすると、高天原から来たという武甕槌尊の軍勢が加勢し、雷鳴と豪雨の中で大蛇を射倒した。尊は屍を穴に収めて頭を石の剣で刺し貫き、塚を築いて祟りを封じた。年月が経ち、守り神として尊を祀ろうとした里人はその名を忘れており、物覚えのよい老人が「竹のイカツチ様」と叫んだことから雷様と取り違え、長塚に雷様として祀った。里人は茅や菅で大蛇の形を編んで里中を引き回し、最後にとぐろを巻かせて竹を立て注連縄を張り、その冥福と里の平安を祈った。大蛇塚はこれだといい、その大蛇祭が今も陰暦七月七日に、長塚の雷神の祭りが陰暦三月二十五日に行われている。

原典より

という事で、とうとう武甕槌尊は竹の雷様と誤られて、その大蛇を埋めた長塚へ雷様として祀られる事になりました。—— 真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話(真岡市(編)・真岡市史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話(真岡市(編)・真岡市史)

『真岡市史 第5巻(民俗編)――伝説・昔話』は、栃木県真岡市の市史民俗編から、第十四章「口頭伝承」の第一節「伝説・昔話」を収めたものである。大だら法師の足跡、釜淵の燈籠、大前堰の人柱、へび娘など、五行川・鬼怒川・小貝川の淵や沼、社寺にまつわる伝説と、タヌキやキツネに化かされた話を、既刊の民話集・伝説集と新たな採話から集める。冒頭に口頭伝承の参考文献を掲げ、各話の末尾に典拠を記し、結びの「まとめ」で話を河川・社寺・沼・動物の別に整理する。

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