阿弥陀の四十八願にちなむ回向塔
どんな伝承か
浄土真宗の檀家が多い南陽市の荻の集落のはずれに、「四十八夜回向」と刻んだ小さな石碑が残っている。文字の上には、阿弥陀如来を表す梵字キリークを真ん中に、向かって右下に観音のサ、左下に勢至菩薩のサクが刻まれている。阿弥陀の四十八の願にちなみ、一日に一つの願ずつ四十八日のあいだ念仏の修行をしたときの供養塔とみられ、阿弥陀如来を本尊と仰ぐ真宗の土地らしい碑とされる。
原典より
荻部落はずれに残る「四十八夜回向塔」は阿弥陀信仰の四十八願にちなんだものだけに、浄土真宗地帯らしい石碑として貴重である。—— 置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)』は、置賜地方の民間信仰を、奥村幸雄・武田正・湯川洋司・戸川安章が項目ごとに分担して書いた民俗誌である。人の一生や食物・病気の禁忌、天気占い・作占い・予兆とまじない、ワカ(巫女)、病を治す薬師・道祖神・不動・地蔵、死霊と魂招び・死水の習俗を、古老からの聞き書きや家伝の書付、近世の記録を交えて記す。「禁忌・卜占・予兆」「生活の中の神々」「仏・地蔵」「死霊」などの部に分け、項の末尾に執筆者名を記す。