葦管の粥で年を占う管粥神事
どんな伝承か
鳥海山吹浦口の大物忌神社では、正月五日の中夜、今でいう六日の午前零時に白米一升の粥を炊き、その鍋に五穀と月名をしるした葦管をさす。後夜から晨朝にかけてこれを開き、なかに入った粥の数によってその年の豊凶や天候を占う。これを管粥神事といい、全国的に広くみられる占法であるが、ここでも占った結果を印刷して信者に配るという。年の初めにその年の吉凶禍福を占うのを年占といい、管粥もその一つである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊』は、置賜地方の民間信仰を、奥村幸雄・武田正らが項目ごとに分担して書いた民俗誌である。人の一生や食物・病気の禁忌、天気占い・作占い・予兆とまじない、ワカ(巫女)、病を治す薬師・道祖神・地蔵、死霊と魂招び・死水の習俗を、古老からの聞き書きや薬の書付を交えて記す。「禁忌・卜占・予兆」「生活の中の神々」「死霊」などの部に分け、項の末尾に執筆者名を記す。