甘酒を振舞う安産の地蔵祭り
どんな伝承か
南陽市池黒の甘酒地蔵は、安産祈願の女子衆が遠方からも参詣に訪れる地蔵で、その祭りは旧暦四月八日のお釈迦さまの祭りの前夜祭として行われる。だから土地の人は「お釈迦さまの祭り」と呼んでいる。祭りには寺の和尚に頼んで読経してもらう。地蔵の周辺の約二十戸の家では、各戸に一升ほどの甘酒を作り、地蔵に参りに来た人々に甘酒を振る舞ったものである。参詣の人たちは名前入りのオミトジョウを掛けて安産を祈願した。帰りには別当の佐藤国栄家に寄って札をいただいたものという。この地蔵さまのお陰で、周辺の人はお産が軽いと言われている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
置賜の庶民生活2(民間信仰)――俗信・ワカ・死霊(置賜民俗学会ほか・置賜の庶民生活・民俗調査)
『置賜の庶民生活2(民間信仰)』所収の禁忌・卜占・予兆・生活の中の神々・死霊。山形県置賜地方に伝わる民間信仰を採録する。