竜が義仲の舟を救った小山観音
どんな伝承か
小山観音の起こりについては別の話も伝わる。木曽義仲が母の若名御前の墓参りに訪れ、飛騨川を舟で下ろうとしたところ、激しい流れに舟が傾き、今にも波に呑まれそうになった。義仲が数珠を手に一心に祈ると大きな竜が現れて舟を支え、危ういところを救った。見ると竜の背には金色に光る馬頭観世音の像が乗っていた。義仲は亡き母と観音の加護だと感激し、像を抱き上げて近くの小山のような大岩の上に安置し、大工を集めて立派な堂を建てて祀った。これが小山観音の始まりだという。
原典より
しかも竜の背には、金色に輝く馬頭観世音の像が乗っていた。—— 美濃加茂市史 民俗編――伝説(美濃加茂市(編)・美濃加茂市史) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
美濃加茂市史 民俗編――伝説(美濃加茂市(編)・美濃加茂市史)
『美濃加茂市史 民俗編――伝説』は、美濃加茂市の市史民俗編のうち、第一三章「俗信」と、第一四章「伝説 昔話 世間話」の総説および第二節「伝説」を収めたものである。天候・農事・人事にかかわることわざと俗信、民間療法、樹木の禁忌を挙げたうえで、伊深・蜂屋・太田・三和など市内各地区に伝わる三度栗、龍宮さまの淵、火塚、山男、かぶと淵などの伝説六十四話を記す。昔話・世間話の節は含まず、伝説の多くは題に伝承地区の名を添える。