狐を祀る大坂城近くの歯神大明神
どんな伝承か
大坂城の近くに歯神大明神という神がまつられている。明治の初めごろ、このあたりの溝にすみついていた狐が歯痛を治すのが上手だと言い伝えられ、それを祀ったのが始まりだという。いまも毎月二十一日になると、白い紙に包んだ一対の杉の箸が歯痛止めの箸として授けられる。この箸で一週間ご飯を食べれば歯痛が治るとされている。
原典より
明治の初年にこの辺の溝の中にいた狐が歯痛をなおすことが上手であるといい伝えて祭ったといい、…—— 日本の俗信 第3――生活慣習と迷信(迷信調査協議会・日本の俗信・1955年(昭和30年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の俗信 第3――生活慣習と迷信(迷信調査協議会・日本の俗信・1955年(昭和30年))
『日本の俗信 第3――生活慣習と迷信』は、文部省に設けられた迷信調査協議会が昭和三十年に編んだ調査報告書である。昭和二十四―五年の全国の国民慣習調査をもとに、暦の吉凶、霊魂信仰、民間療法、運勢判断などの迷信・俗信が、地域・年齢・性別・職業によってどの程度信じられているかを分析する。原田種雄・今野圓輔・赤松金芳らが分担した九章からなり、第九章に全国から集めた縁起・言いならわしを禁忌・民間療法・卜占・たたりなどに分けて収める。