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下の句を案じる幽霊に上の句を詠んだ侍

所在地福井県鯖江市
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説

どんな伝承か

諸国を旅する侍がある村に着いたが日が暮れ、どの家でも宿を断られた。ある家の主人が、毎晩幽霊が出るので誰も住まない空き家ならあると案内した。侍が食事をして眠っていると人の気配で目が覚め、いろり端にやつれた武士がいて、ぬれもせずと何度もつぶやいていた。わけを尋ねると、生前ぬれもせずという下の句に上の句を付けるよう頼まれたが思いつかずに死んだので、成仏できないのだという。侍が水引きで紙をくくる情景を詠んで句を完成させて聞かせると、幽霊は大いに喜んで礼を述べて消え、以後その家に幽霊は出なくなったという。

原典より

ひとりの侍が諸国漫遊中のこと、とある村里に着いた時は、日はとっぷりと暮れていた。—— 鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史) より引用
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出典の文献について

鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説(鯖江市(編)・鯖江市史)

『鯖江市史 史料編 第1巻(民俗編)――伝説』は、福井県鯖江市の市史のうち、史料編第一巻の民俗編にあたる巻である。市内の各町に伝わる伝説を、町名を添えて収め、泰澄・親鸞・弁慶にまつわる木や岩、山姥やてんぐ、たたりのある一本杉、地名の由来を記す古文書の写しなどを載せる。自然物・岩石・動物・家屋敷・城跡・道・橋・寺院・塚墓・人物・事件の項に分け、後半には昔話・笑い話・果なし話と田植え唄などの民謡を置く。

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