マタギの祖となった弓の名人万事万三郎
どんな伝承か
清和天皇の時代、日光山の麓に万事万三郎という弓の名人がいた。当時、上野の赤木明神と下野の日光権現が争っており、赤木明神は峰を渡る大百足であったため、日光権現は勝つことができなかった。日光権現は万三郎を助っ人に頼み、日本国中の山の知行を与えると約束する。万三郎は白木の弓と神矢を授かり、赤木明神の両眼を射抜いて退治した。権現は喜んで朝廷に奏し、万三郎は山立御免の朱印状を賜る。のち万三郎は出羽国阿仁の山に来てマタギの祖となった。一説には、山寺を慈覚大師に譲って荒瀬に移ったとも伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第2巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第2巻』所収の「文化叙事伝説」64話(岩手・宮城・秋田)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。