塩焼きを妨げた雷と弥彦の里
どんな伝承か
昔、米水浦すなわち野積の浜で、弥彦の大神が大勢の村人に塩の焼き方を教えていた。ところが急に空が曇って雷が鳴り響き、激しい夕立となって、せっかくの塩作りは台無しになってしまう。大神は雷のこの仕打ちをひどく憎んだ。それ以来、雷は弥彦の大神の御座所には近寄らなくなり、弥彦の里には昔から落雷が無いのだと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第3巻』は、山形・福島・新潟の三県に伝わる伝説を集めた叢書『日本伝説大系』の一巻である。湖水の干拓、鮭の大助、八百比丘尼、弥三郎婆、安達ヶ原の鬼婆、産女、雪女房、河童などの話のほか、松・杉・石・池・清水・温泉・長者にまつわる伝説を、口承資料を主に採っている。全体は「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」に分かれ、各項目は例話と伝承地を掲げ、〔類話〕〔文献〕〔参考〕で近世以後の史料や県外の類例を補う。