飛びくらべに敗れた馬の岩
どんな伝承か
根知谷の別所山には、牛の爪痕が三つ刻まれた岩と、馬の足跡が一つ刻まれた岩がある。昔、奴奈川姫命に懸想した土地の神が、大国主命が姫を娶ろうとしたのを憤って宮居へ暴れ込み、駒ヶ岳の絶頂から飛びくらべをして勝った方が姫を得ると約した。土地の神は青毛の駒に、大国主命は牛に乗り、まず土地の神が飛んで別所山の一角に達したが、次に飛んだ大国主命はそれより三町先へ届いた。憤った土地の神が再び馬を飛ばすと駒ヶ岳の中腹までしか届かず、馬はそのまま動かなくなって石と化した。今も中腹に馬の形の岩があり、季節の変わり目には寝返りを打つと信じられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。