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牡丹餅を持つ鼻取地蔵

所在地福島県須賀川市(護真寺)
年代伝承(口承)
登場(類話)
出典日本伝説大系 第3巻

どんな伝承か

昔、老夫婦二人だけの農家があった。田の代掻きをしていたが、夕暮れに婆さんが夕飯の支度に帰ってしまい、代掻きは半分もできずに爺さんが困りきっていた。そこへ小僧が来て、鼻取りをしてくれるという。手伝ってもらうと見る間に終わった。御寺家清水で足を洗う小僧に牡丹餅を馳走しようと声をかけに行くと、もうその姿はない。二人で探しあぐね、いつも信仰している地蔵まで辿り着くと、足もとに田の泥が付いていた。大いに驚き、地蔵のなせる業だといよいよ信心を深めたという。地蔵は今も左手を上に、右手を水平にして牡丹餅を持つ。地蔵尊は御寺家清水の傍の護真寺の末寺に安置されていたが、無住になった今は深谷氏宅に祀られている。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第3巻』は、山形・福島・新潟の三県に伝わる伝説を集めた叢書『日本伝説大系』の一巻である。湖水の干拓、鮭の大助、八百比丘尼、弥三郎婆、安達ヶ原の鬼婆、産女、雪女房、河童などの話のほか、松・杉・石・池・清水・温泉・長者にまつわる伝説を、口承資料を主に採っている。全体は「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」に分かれ、各項目は例話と伝承地を掲げ、〔類話〕〔文献〕〔参考〕で近世以後の史料や県外の類例を補う。

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