馬に踏まれて片目になった鰍
どんな伝承か
西置賜郡小国町に伝わる片目の鰍の話。義家が退却する際、多数の馬の脚に踏みつけられたため、あるいは弁慶が槍の石突きで突いたために、鰍が片目になったのだという説がある。本編にあたる最上郡最上町の伝えでは、後三年の役のとき、黒沢の阿部しろ沢に左目を弓矢で射られた鎧武者が逃れてきて、突き刺さった矢を抜き、その沢川で目を洗ってしばらく傷を癒したのち、どこへともなく姿を消したという。それから後、阿部城沢に棲む鰍は不思議に左目がつぶれていると語られる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第3巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第3巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全65話(山形・福島・新潟)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。