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命を助けられた川獺の恩返し

所在地石川県金沢市二俣町(本泉寺)
年代伝承(口承)
登場蓮如、僧
出典日本伝説大系 第6巻

どんな伝承か

蓮如上人が滞在していたころ、本泉寺の門前を流れる川は参詣の妨げとなっていたため、川筋を掘り替える工事が行われた。作業中、人を殺し子どもに害を与えてきたという川獺が見つかり、人夫たちが殺そうとした。上人は、どれほど遺恨があっても命を絶つのは慎むべきこと、獣の命も人の命も同じで、みな阿弥陀の願いのかかった衆生だと説いて人々をなだめ、川獺を預かった。悪事の非を懇々と諭して放してやると、川獺は喜びの色を見せて水底へ消えた。その夜、雨戸を叩く音に上人が戸を開けると、栗の木の皮に包んだ短刀をくわえた川獺がおり、手渡すと頭を下げて闇へ去った。刀には長谷部国重の銘があった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

日本伝説大系 第6巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))

『日本伝説大系 第6巻』は、富山・石川・福井の北陸三県の伝説を集めた伝説集成の一巻である。神々の国争い、弘法大師や義経の遍歴、片目の魚、猿神や化物の退治など、伝承地を示した話を掲げ、県別の類話と古記録の文献記事を添える。巻末に福田晃の解説「主人公にたどる伝承世界」と、県ごとに近世の地誌から市町村史・民話集までを並べた使用資料一覧を置く。

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