足占山の羽衣と天の川の由来
どんな伝承か
大呂に三ネモという猟師がいた。ある夏、足占山に登ると山頂近くの木の枝にきれいな着物が掛かっていたので、持ち帰って隠した。池で泳いでいたのは天女で、三ネモを試そうと娘に化けて家を訪ね、そのまま嫁になった。子が三歳になった頃、父が毎朝拝む床の柱を調べると、込木の中に羽衣が隠してあった。天女は千荷の肥の上に種を蒔き、蔓が延びたら伝って来いと書き置きして天へ帰る。三ネモは蔓を登って天上に着いたが、禁じられた瓜を食べたため大洪水に流された。七夕と会えるのは年に一度七月七日となり、流された川が天の川になったと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第8巻』は、黄地百合子・酒向伸行・田中久夫が滋賀・京都・兵庫の三府県を分担して執筆し、福田晃がまとめた伝説集である。丹波の湖を神々が切り開いた国造りの話、神同士の争い、英雄や長者の盛衰、蛇と人の話、魚・鳥・石・塚・祠堂の由来などを、各地の口承や記載資料から集める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、高木敏雄・柳田国男の対応する話名を付す。