岩田川の髑髏を貫いた柳と三十三間堂
どんな伝承か
蓮華王院三十三間堂は、後白河院の発願により平忠盛が奉行して千体の御堂として建てられたと記される。院は常に頭痛に悩み、どの療治も効かなかったが、熊野に詣でて祈ると、洛陽の因幡堂に天竺渡りの妙医がいると告げられた。因幡堂に籠って祈った満願の夜、貴い僧が現れ、院の前生は熊野の蓮華坊という行者であり、その髑髏がなお岩田川の底にあって、髑髏を貫いて生えた柳が風に揺れるたび身に響いて頭痛になるのだと説いた。掘り上げた髑髏は観音の頭に納められ、その柳は堂の梁にされたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。