大同三年に開いた産寧坂の名の由来
どんな伝承か
『京童』はこの坂について、さんねん坂とも、さんねい坂ともいうと記す。三年坂と呼ぶのは、大同三年に地ならしをして開いたからだという説である。また、子安の塔に続く坂であるから産寧坂というのだとも伝える。産は「うむ」、寧は「やすき」と読む。いずれの説にも一理はあるが、こうしたことは言い張る側の説が通るものだと結んでいる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第8巻』は、黄地百合子・酒向伸行・田中久夫が滋賀・京都・兵庫の三府県を分担して執筆し、福田晃がまとめた伝説集である。丹波の湖を神々が切り開いた国造りの話、神同士の争い、英雄や長者の盛衰、蛇と人の話、魚・鳥・石・塚・祠堂の由来などを、各地の口承や記載資料から集める。第一部「文化叙事伝説」と第二部「自然説明伝説」に分け、各話を例話・類話・文献・参考の順に並べ、高木敏雄・柳田国男の対応する話名を付す。