叡福寺の七不思議と太子の墓
どんな伝承か
南河内の磯長にある叡福寺には聖徳太子が祀られ、太子の墓もある。俗に上の太子と呼ぶ。この寺の七不思議は、二股竹・三つ破石・積上の石・逆杉・槻の杖・凹まぬ雨垂・宝物の利益を数える。太子は富士の頂から葬るべき地を望み、光のさすこの地を墓と定めて目印に二本立ちの竹を植えたので、枯れても必ず代わりの二股の竹が生えるという。墓の上には笹も草も生えず、鳥も止まらず飛びもしない。太子を圧殺しようとした大石は三つに割れ、その一つが墓のしるしの竹の所へ飛んで来た。墓に積んだ石は誰が数えても数が合わず、この村では今も鶏を飼わない。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第9巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第9巻』は、日本伝説大系編集委員会が編んだ伝説資料集の一巻である。三重・奈良・和歌山・大阪の各地に伝わる伝説を、三輪山・安珍清姫・弘法清水・油掛け地蔵など百余りの話型ごとに集める。各話型は例話を冒頭に据えて『日本伝説名彙』などとの対応を示し、〔類話〕に伝承地と出典つきの梗概を並べ、〔文献〕に近世以前の史料の原文を添えて補う構成をとる。