紅の鳥となった楊貴妃と十三重の塔
どんな伝承か
古刹二尊院に楊貴妃の墓がある。楊貴妃は安禄山の反乱の際に難を逃れて脱出し、向津具に漂着した。まもなく世を去った楊貴妃の魂は紅色の鳥と化して長安へ向かったという。玄宗皇帝はその最期を聞き、伏波将軍陳白なる者に釈迦如来・阿弥陀如来の尊像と十三重の宝塔とを持たせ、貴妃の霊をとむらわせたと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第10巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第10巻』は、全国の伝説を型ごとに分けて集めた叢書の一巻である。岡山・広島・山口の三県を伝承地とし、蘇民将来、吉備津彦と温羅、厚狭の寝太郎、化け猫、河童駒引き、夜泣き石、姥棄て山などの伝説を、聞き書きや市町村誌、民話集から採って収める。「文化叙事伝説」と「自然説明伝説」の部に分けて番号順に並べ、各話には伝承地と本文のあとに〔類話〕と近世の地誌などを引く〔文献〕を添える。