巨人が弁当を使っただいりぼっち
どんな伝承か
大黒部の坂下から宮鼻へ抜ける道の途中に、だいりぼっちと呼ばれる大きな窪地がある。ダイリボッチという巨人がここへ腰をおろして弁当を使った場所だといい、そのとき使った皂莢の箸を九十九川の岸へ突き立てておいたものが、のちに大木へ育ったと伝える。木は今はない。また田木の立野の裏山にも、でいろぶちと呼ぶ足跡の形をした窪地があり、デイロブチが筑波山から立野まで三十六歩で歩いて来たときの一歩だという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第5巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第5巻』は、叢書「日本伝説大系」の一巻をなす伝説資料集である。埼玉・千葉・東京・神奈川・山梨の伝説を扱い、二つの太陽、蹴裂明神、ダイダラボッチ、平将門、源頼朝、豪徳寺の招き猫、黒塚、山の背競べ、親捨てなどの話ごとに、口承を重んじて選んだ例話を掲げる。各項は例話に〔類話〕〔文献〕〔参考〕を添え、類話は伝承地ごとに梗概で示し、文献は近世以後の史料を原文で抄出し、柳田・高木の分類による話型名を併記する。