川上宮の山上に営まれた陵
どんな伝承か
佐賀郡大和町に伝わる話である。信光・信行の二人は安徳天皇を張籠に入れて背負い、英彦山を越えて筑前黒崎木屋瀬の領主、山鹿左衛門藤治の館に入った。二位尼は神璽と内侍所を抱いて海に入水したという。天皇はのち河上に移って仁公と称し、四十二歳で崩じた。陵は川上宮の山上にあると伝える。佐嘉藩士某の雑記抄によるものだという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(山中耕作・宮地武彦(執筆・整理)/荒木博之(解説)・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第13巻――北九州(福岡・大分・佐賀・長崎)』は、福岡・大分を山中耕作、佐賀・長崎を宮地武彦が執筆・整理し、荒木博之が解説を担った伝説資料集の一巻である。姫島、うつぼ舟、百合若大臣、黒髪山の大蛇退治、平家谷、炭焼小五郎、河童、白米城など、北九州四県に伝わる伝説を題目ごとに収める。各題目は口承を重んじて選んだ例話を冒頭に据え、県別の類話を梗概にして伝承地と出典名を添え、近世以後の史料を文献として抜き出す編み方をとる。