鑿を入れると血が出た巨巌
どんな伝承か
唐渡山の頂に近いあたりに、幾丈もそびえる巨巌がある。根が遠くまで連なるさまは、竜が二本の角をもたげたようだというので、里の人はこれをタンタンタケジョと呼んだ。巌の面には古い碑銘があるが、磨り減って読めない。寛永年間、代官の末次平蔵茂房が父政直の石棺を造ろうとして石工に鑿を入れさせたところ、巌から血が流れ出たので、驚いて工事をやめさせた。いまその場所には不動尊が安置されている。この巌を竹の先で叩くと、石の底から声が返ってくるといい、その理由は誰も知らないと伝える。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。