舵の名を負う加治木の老樟樹
どんな伝承か
加治木という名は、天盤樟船の舵から起こったのだという。往古、天盤樟の船に蛭児を載せて風のままに放ったところ、この地に漂い着き、その舵から葉芽が出て大木となった。昔ひとりでに火を発して燃えたが、また生え出たとも伝える。その木は今、邑の通り道にある老樟樹である。邑の名を加治木と号するのはこの縁故によるといい、それゆえ加治木の文字を花木とも書き、近ごろの詞章には花城の字を用いる者もあると記す。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。