糸瓜の蔓と犬に助けられた若者
どんな伝承か
何人かの天女が天から降りて着物を脱ぎ、川で水浴びをしていた。隣の若者が一番美しい着物を隠すと、その天女は天に帰れず若者について行き夫婦になる。三年経って着物を出したところ、天女はそれを着て天へ帰ってしまった。病人のようになった若者に、ある人が『一日に百足の草履を作り糸瓜のまわりに埋めれば一晩で天に届く』と教える。若者が草履を植えると糸瓜が天まで伸び、あと一歩足りない所を、ついてきた犬が飛び上がって尾を下げ、それにつかまって上った。天女が七夕、若者が犬飼という。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房))
『日本伝説大系 第14巻』は、熊本・宮崎・鹿児島の三県に伝わる伝説を集めた日本伝説大系の一巻である。阿蘇の大鯰や海幸山幸など神話に連なる話から、為朝・景清・人丸姫の伝承、長者や河童・狐の話、池の主や大蜘蛛退治、狩人と犬の話までを収める。各項目は口承を重んじた例話を冒頭に据え、梗概にした類話と、『肥後国誌』など近世以後の史料を原文で引く文献を続け、全体を文化叙事伝説と自然説明伝説の部に分ける。