真の足摺石はどれかという伝え
どんな伝承か
足摺石は海辺の乱れ石の中にあり、長さ五尺四寸、横四尺、高さ三尺余りである。昔、成経と康頼が赦されて船出したとき、俊寛ひとりが残されてこの石に足を摺り別れを惜しんだと言い伝えるが、これは後の世の作り物であって、そのかたわらにある南北三間二尺、東西二間四尺余りの平らな石こそ真の足摺石だという。俊寛は常にここへ来て遊んだとされる。平家物語には、船が出ようとすると僧都は乗ったり下りたりして嘆き、綱に取りついて腰まで脛まで水に浸かり、丈の立たなくなるまで引かれていったと記されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。