トップ > 愛知県の伝承 > 西尾市

埋め立てられた小園池の主を逃がした老人

所在地愛知県西尾市三和(小園池)
年代伝承
登場池の主の武士
出典愛知県伝説集

どんな伝承か

幡豆郡三和村(いま西尾市)と碧海郡の境にあった小園池は、埋め立てが進んで御園神社近くだけが残り、それも埋める相談が進んでいた。小屋住まいの老人が雨の夜に戸を叩く音で目を覚ますと、品のよい武士が立っていた。武士は自分は小園池の主で、額田郡の岩堀池へ移りたいが通り道も埋まって難儀している、明朝広田川へ逃がしてほしいと頼んで闇に消えた。夜明けに池を回ると鰻ほどの泥鰌が鬼蓮の茂みから老人を見つめており、広田川に放つと数尺の大魚となって川を遡った。その夜再び武士が現れて礼を述べ、泥鰌の入った樽を贈り、酒と川の水を半々に混ぜて売れと教えた。そのとおりにすると名酒と評判になり、老人は大金持ちになった。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

愛知県伝説集(福田祥男・1961年(昭和36年))

『愛知県伝説集』は、福田祥男が昭和三十六年に著した愛知県の伝説集である。尾張・三河の山や海、淵や池、地蔵と観音、石や塚、城跡、地名、動物と変化、植物、祟りと怨霊などにまつわる言い伝えを、原型に忠実に再現することをめざして平易な文で語り直し、話の末に郡市名を添える。山の伝説から其の他の伝説まで十五の部に分け、あとがきでは前年に出した『愛知県伝説集・虹と黒潮』を全面的に改稿し増補したと記す。

種別から探す

池の主武士酒埋め立て泥鰌

西尾市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『愛知県伝説集』の伝承