トップ > 愛知県の伝承 > 豊橋市

父の一門の骨で作った千体骨地蔵

所在地愛知県豊橋市花ヶ崎(正林寺)
年代寿永年間(1182〜1183)頃
登場花若丸、藤王丸、源頼朝、原田種直、源範頼、春岳栄陽尼、花若丸の父・筑紫の大名、芦屋浦で種直を破った源氏の大将、花若丸の母・正林寺の開祖(註1)
出典愛知県伝説集

どんな伝承か

寿永の頃、平家が西へ敗走を続けていた時のこと。筑紫の大名原田種直は源範頼の軍と芦屋浦で戦って大敗し、一族を失い、自身も鎌倉の土牢につながれた。一人息子の花若丸は十三歳で忠僕の藤王丸を連れて父の戦跡を訪ね、二人は涙ながらに渚や松の根方を掘って一門の骨を集め、土で固めて千体の地蔵を作った。これを携えて鎌倉を歩くと、気高い花若丸は地蔵の化身だと評判になり、源頼朝に召し出された。花若丸は臆せず仏の慈悲を説いて頼朝の心を打ち、望みを問われて父の赦免を願った。頼朝は許したうえ三河の足助庄を与えたという。五年後、花若丸の母は故郷筑紫の海岸に似た花ヶ崎に千体骨地蔵を本尊とする寺を建てた。今も残る正林寺である。

地図で位置を見る

※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

愛知県伝説集(福田祥男・1961年(昭和36年))

『愛知県伝説集』は、福田祥男が昭和三十六年に著した愛知県の伝説集である。尾張・三河の山や海、淵や池、地蔵と観音、石や塚、城跡、地名、動物と変化、植物、祟りと怨霊などにまつわる言い伝えを、原型に忠実に再現することをめざして平易な文で語り直し、話の末に郡市名を添える。山の伝説から其の他の伝説まで十五の部に分け、あとがきでは前年に出した『愛知県伝説集・虹と黒潮』を全面的に改稿し増補したと記す。

種別から探す

源頼朝平家赦免

豊橋市の伝承

同じ種別の伝承

同じ文献『愛知県伝説集』の伝承